一橋大学合格体験記
~京大紅萌会にきて良かった~
私はずっと部活メインの高校生活を過ごし、高3春から某予備校に通い始めました。しかし秋になりこのままでは無理だと思い、藁にもすがる思いで紅萌会に入塾しました。紅萌会の存在は春の時点でネットで見て名前だけは知っていたのですが、スパルタ的な塾かもしれないと勝手に思っていたが為に(注;実際は全くそんなことありません!むしろアットホームな雰囲気で、講師の方も皆いい人ばっかりです!)入塾は遅かったのですが、それでも先生も必死に教えていただいて何とか合格することができました。しかも私は入塾の遅さもさることながら、12月には志望校を京大から一橋(日本一の商学部で学びたかった)に変更というアブノーマルな判断をしてしまったのですが、それでも先生の丁寧な指導のおかげで合格できました。以下、各教科の勉強法等を書かせて頂きます。少しでも参考になれば幸いです。
○:センター *:京大二次 ☆:一橋二次 #:おすすめ参考書
現代文
○:とにかく過去問を解きました。学校の課題で夏に十年分解き、12月に残りをほぼ解きました。センター現代文は独特なので予想問題に手をつけるより過去問演習を重視するべきです。私は結構点数にバラつきがありましたが、評論は量をこなせばある程度安定しました。小説も傍線ごとに解く方針でいくと比較的安定しました。自分にあった解き方を身につけるためにも過去問演習は非常に大切です。また国語は時間が足りないことが多いので、個人的には小説を最後に解くことをお勧めします。
*:とにかく本文を忠実に読み、むやみに自分で言い換えすぎないことを意識しました。学校の夏期講習で演習は重ねていましたが、これも慣れが大事だと思います。字数指定がないのもそのうち慣れます。京大は硬質な文章が多いですが本文は長くないし、時間をかけて丁寧に答案をつくることが大事だと思います。そして学校や塾の先生に添削してもらいましょう。
☆:京大と比べると簡単だと思いますが、評論は字数制限が厳しいのでこれも慣れるしかないです。私はセンター後、5年分だけしか解けませんでしたが、それでもある程度対応はできると思います。問題は最後の200字要約です。私は苦手意識はあまりなかったので、とにかく文章の主張を軸に、肉付け部分を本文から抜き出し、学校の先生に添削してもらいました。要約は点数が分かれるとも言われているので、一橋志望の人は早い段階から対策することをお勧めします。
#:z会の「現代文読解キーワード200」は非常にお勧めです。語彙力のみならず、言語論、歴史論、認識論etc...などの説明も充実しています。私はこの一冊で現代文アレルギーを克服しました。苦手な人はぜひ読んでみて下さい。
古文漢文文語文
○:これも過去問です。センターの古文は難しい問題も多く、和歌も頻出で非常に苦手でしたが、学校での授業に加え、紅萌会で解き方を基礎から学ぶことで力をつけることが出来たと思います。センター漢文は句法と解法をしっかり身につければ短時間で高得点が期待できるのでまずは基礎基本を固めましょう。
*:基本単語、助動詞の活用、助詞、和歌修辞法の基本が定着していることが前提です。私は12月に助動詞の活用を覚えなおしました(自戒)。すると古文がだいぶ楽に読めるようになりました。どの先生も基本が大事とおっしゃいますが、本当にその通りです。紅萌会の授業では解答の作り方なども丁寧に学ぶことができました。
☆:一橋は珍しく文語文をよく出します。ですが漢文の句法等が定着していればそこまで抵抗はないと思います。ですが今年のように古文を出す時もあるので古文の対策も怠らないようにしましょう。一橋の古典は国語の得点源になるので丁寧な学習が必須です。
#:マドンナシリーズは分かりやすく、特に古文が苦手な人におすすめです。古典常識の本は詳しすぎて国公立向きではないかもしれませんが、その他の参考書はどの大学受験にも有効だと思います。
英語
○:とにかく長文で無駄な失点を出さないことを意識しました。あと文法も配点が大きいので、苦手な範囲を中心に復習しました。英語はほぼ二次対策でしたが、直前に演習を積んで時間配分などを気を付けました。発音アクセントは前日と当日に詰め込みました(笑)がみごとにそこがでたりしたので最後まで粘ることも大切だと思います。
*:秋までは予備校や学校を中心に英文解釈を学習しました。春の時点ではSVOCや関係副詞などすらちんぷんかんぷんで、ましてや京大英語など意味不明状態でしたが、文中における名詞の働きなどを何度も繰り返し勉強することで少しずつ解釈力がついていきました。私のように英語が苦手な人は、このような文法用語から逃げずに地道に解釈力をつけていくことが大事だと思います。フィーリングによる読解はいつか限界がきます。紅萌会では、英文解釈に加え具体的な訳しかた、上手な日本語の置き換え方など、より1点でも多くとるための学習ができました。紅萌会の全文訳を通じた授業では、予備校では学びきれなかったことも多く身に付きました。
☆:一橋英語は長文二題、文法、自由英作、リスニングで構成されます。時間も少なかったので、紅萌会では長文対策を徹底的にやりました。全文訳の授業の下、とにかく長文特有の問題処理や読み方を丁寧に教わりました。竹位先生の全文訳での授業は京大英語のみならず、英語の読解力そのものを向上することができると思います。そのため本番でも英語を得点源にすることができました。自由英作は完全に学校で対策をし、添削もしてもらっていました。自由英作は結構問題形式が変わり、今年は絵の説明でしたが、自分の書いた英文だけでその絵が想像できるように考えてかきました。どのような問題であれ、落ち着いて解くことが大切です。一橋のリスニングは解答こそ記述式ですが、放送速度も速くなく、得点源にすることができると思います。私はセンターのリスニング対策も兼ねて、定期的にNHKの英語版をニュースを見る感覚で見聞きしました。
#:「英文解釈の透視図」英文解釈の参考書はこれが一番良いと思います。少し古めの本ですが、難易度も高めで京大一橋の下線部訳に非常に有用です。
社会
倫理・政経(センターのみ)
過去問や参考書をつかって多くの問題を解いていました。倫理は学校の授業をきちんと聞いたうえで、思想家とその思想内容がすぐイメージできることが大切です。あと範囲が狭いので、ぬけもれがないようにしましょう。センターは細かいところも問うてきます。政経は知識も大切ですが時事問題もでるので要注意です。倫理、政経ともに「蔭山のセンター~」シリーズがわかりやすくおすすめです。
世界史
○:まずは通史を終わらせることが大事です。現役生はしんどいですがやるしかないです。用語が頭に入れば後は過去問。流れももちろん大切ですが過去問で間違えたところを教科書で復習したりアンダーラインいれたりするだけでも基本的事項は入ってきます。私は世界史のカタカナワールドが大の苦手でしたが、自分は世界史が好きなのだと言い聞かせ続けるうちに世界史が嫌いではなくなりました。センターはいろんなところをまんべんなく学習することが必要なので通史を終わらせるだけでも大変ですがめげずにがんばりましょう。二次の世界史がとくらべれば楽なものです。
*:京大の論述は最悪センター後でもある程度まにあうと思います。論述も重要ですが、小問でいかに稼げるかの方が大事だと思うので、定期的な復習を怠らないようにしましょう。私は模試の復習も丁寧にやりました。
☆:世界史を含め、一橋の社会は非常に難しいです。一橋志望の人は社会の選択は慎重に選び、早期の対策が必須です。私は12月に志望変更し、さらに通史すら未完成だったので、一橋の世界史に手をつけたのはセンター後でした。センター後はとにかく過去問をやりこみ、他教科の時間も削りながら一番世界史に時間を割いて毎日頭につめこみました。しかし一橋世界史の難易度は予想をはるかに上回るものでした。とにかく過去に出たところは完璧に書けるよう何度も論述の練習をし、学校でも添削してもらいました。ある程度出る範囲は決まっているので、早いうちから対策をすれば現役生でも大丈夫だと思います。因みに私は一か月のみの詰め込みで本番を迎えましたが、見事に本番ほとんど書けず、まさかのどたんばで選択科目を変更して倫政を解きました。そのくらい難しいです。
#:学研出版の世界史のマンガゼミナールは頭に入りやすく、世界史嫌いの人にもお勧めです。二次対策としては、「ヨコからみる世界史」が世界史を俯瞰的にみるにあたり役に立つと思います。
数学
○:センター対策はあまりしていませんでした。そのため本番では少し失敗しました。二次とセンターでは種類が違うので、数学得意な人もセンターの対策は怠るべきではないです。
*:夏までは文系数学のプラチカを3周ほどやり、秋以降は過去問と文系数学のプラチカを並行して解いていきました。初めはあまりとけませんでしたが、数をこなすうちにある程度解けるようになりました。ただ京大は証明問題が多かったり採点が厳しかったりするので丁寧な答案作成を意識しました。
☆:これもセンター後に解き始め、15年分解きました。よく一橋数学は文系一難しいと言われますが、出題傾向はほぼ一定で、問題の多くが求値問題なので、苦手な人も対策しやすいと思います。学部によって数学の配点は異なりますが、数学で稼げると強いと学校でも塾でも言われたのでとにかく一問一問を必死に解きました。紅萌会では分からない問題を数回講師の人に解説授業をしてもらったのですが、非常にわかりやすく、また難しい問題も納得いくまで丁寧に解説してくださり、改めて紅萌会の講師陣の質の高さを感じました。
紅萌会にきてよかったこと
①
一人一人に親身に対応
志望校が京大以外でも、非常に丁寧に指導していただきました。一橋にしますといった翌週には一橋の赤本を既に先生が用意し、解いたうえで授業していただいたことを非常によく覚えています。講師間でのさりげない会話の中にも、生徒一人ひとりのことをよく考えておられるということがよくわかりました。
②
勉強だけでない
受験期をいろいろな不安やストレスがたまりがちですが、先生に相談するうちにそれがやわらぐなど、紅萌会は勉強のみならず精神的な支えにもなりました。予備校と違って先生との距離が近いことも魅力の一つだと思います。
③
充実した環境
授業の質が高いのはもちろん、一緒に勉強する他の学生も真剣です。いろんな学年の人がいますが、みなが頑張っている様子をみると自分も頑張らねばと思えてきます。自習室もあり、他の場所よりも長時間集中力が持続しました。
おまけ
文系における数学の重要性
どの大学を志望するにしろ、やはり文系は数学苦手な人が多く、逆に国英が得意な人が多いです。そのため数学で稼げると他の受験生に大きな差をつけられる可能性が高いです。数学が得意だから理系、苦手だから文系という考えは不要だと思います。数学苦手な人も、対策を行えば十分合格点をとれると思います。また学部にもよりますが、数学でうまくいくと他教科の失敗を挽回できると思うので、文系でも数学の学習はしっかり行うのがよいと思います。
一橋大学について
関西での知名度は低く、また文系学部しかないですが、東工大の文系版?のようなもので、個性的な大学です。入試において社会と数学はやはり難しいですが、どれかが苦手でも頑張れば何とかなると思います。一橋志望の人がいましたら、社会は早めに対策するように、再度声を大にして言いたいです。
試験当日
初日の国語でつまずきましたが、次の数学でまきかえせたと思います。最後の数十分で約80点稼げたと思います。最後まで諦めない、これは本当に大切です。二日目の英語も落ち着いて解くことができました。紅萌会のおかげで長文を読む速度もあがり、英語も得点源にできました。社会は1時間たっても1文字もうめておらず、最終倫政を選択しとにかく答案をうめましたが、少しは点数をもらえたと思います。どれか大失敗しても、他教科でカバーできると信じ、とにかく試験が終わるまで全力をつくしました。
最後に
竹位先生をはじめ、紅萌会には大変お世話になりました。入塾こそおそかったものの、ここで非常に力を付けることが出来たと思います。紅萌会なしに一橋合格はなかったと断言できます。紅萌会にきて本当に良かったです。もっと早くから通えばよかったです。本当にありがとうございました。